南高梅の苗植えから始まる2024年

こんにちは!

農家のやまさきです。

2023年の夏にこの農家のやまさきのサイトを立ち上げてから初めての作業ブログとなります。

南高梅の基礎知識やレシピについての記事は丁寧に解説する一方で、

日々の農作業は気軽に更新していきますので是非ご覧ください。


南高梅の苗木は冬11月から2月の休眠期に定植(ていしょく)します。

植穴には粉末の活性炭と肥料を混ぜて土づくりをします。

梅は連作障害が発生しやすく梅畑の後にもう一度梅を植えても育ちがよくありません。

しかし活性炭を植える土に混和することで生育が良くなります。

詳しい内容が気になる方は下記の和歌山県うめ研究所が論文で発表しているのでそちらからご確認ください。

ちなみにこの論文に表記されている城村徳明さんには特にお世話になりました。脱サラし梅栽培を始めて何もわからない状況でしたがうめ研究所を伺い、丁寧に最新の梅栽培技術を教えてくださりました。

リンク先論文:ウメ連作土への活性炭の混和がウメ幼木の生育に及ぼす効果

https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/070100/070109/kanko/3_1_7_kenpo07_d/fil/5_2_107-118.pdf

写真に写っている黒い粉が活性炭です。

粉末なので風があると舞うので、マスクをしても家に帰ると鼻の中や耳の中から黒い粉が出てきます(笑)


植え付ける前に根をすこし切ることで発根を促してから植え付けます。

基本的には枝が3方向に伸びた苗を作って60度ずつ開いた3本の主枝を作りますが、

すべて思い通りに枝が伸びる訳でもないので、写真のような2本が大きく伸びた苗も出来ます。

奥に伸びた小さい枝から3本になるように調整してみますが、大きく成長した2本の枝が強く育ちそうなのでうまくいくか分かりません。

2本なら2本で剪定の仕方があるので別に大きな問題があるわけではないのですが。

苗の根本に散布した黒っぽい土はバーク堆肥です。

バーク堆肥とは樹木の皮など木材由来のものを粉砕し発酵・熟成させたものです。

苗木の状態では根の張りも少ないので乾燥しやすく水不足になりやすいので保水性を上げるために苗木の根本に散布します。

そのバーク堆肥の周りに散布している薄い土色のものが鶏糞です。

当農園では肥料の柱として鶏糞を利用し足りない成分を他の肥料で少しずつ補いながら栽培をしております。

鶏糞はカルシウム分が多く含まれるので利用しています。

梅は生長する時にカルシウム分が多く必要とするので最適であると考えております。


仕上げに枝の切り口にゆ合材を塗布すると、耐雨性の安定した殺菌保護被膜が速やかにでき、木質部の亀裂、 雨水や雑菌の侵入を防ぎ、新しいカルス(ゆ合組織)の形成を促進し、病害の感染を防ぎます。

苗木は大事に育てるので切り口すべてに塗ります。

面倒くさいといえば面倒くさいのですがこれをやるのとやらないのでは後々影響してくるんですよね。

こういう時はジブリの宮崎駿監督が「世の中の大事のことは大抵めんどくさい」という言葉を思い出しながら作業してます。

めんどくさいということは大事なことなんだと思い込みながら作業するとやらなきゃいけないなと思います。

花が咲いて受粉さえすれば今年から実は成りますが、立派な畑になるのは後7年くらいしてからでしょうか。

以上が農家のやまさき流の南高梅の苗の植え方でした。

梅酒や梅シロップを漬けたい皆様が見てくださることが多いかもしれませんが、

同じ農家さんや他の地域で梅を栽培したいという方もこの記事を見てくれているかもしれないのであらかじめご理解頂きたいのが、日々の農作業を更新するこのブログ記事はこうしなければならない!といったものではありません。

多くの農家さんが各自の経験で色々なやり方をされていると思うので、みなさんの良いとこ取りをした、その地域にあった栽培をして良い梅を栽培していけたらと考えております。


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