南高梅は他の品種と比較して豊産性がある一方で、収穫量が安定しないという農家が直面する課題も存在します。
今回は、南高梅のデリケートな側面に焦点を当て、みつばちと天候の影響について考えてみましょう。
南高梅の特徴についておさらい
南高梅の特徴を解説したページに書いたように、南高梅には良いところだけでなく農家視点でのよくないところもあります。
簡単におさらいすると
- 南高梅は他の品種の花粉でないと受粉できず実をつけることができない。
- 開花時期の天候が安定しないと不作になる。
みつばちと南高梅の不可欠な関係
南高梅は他の品種の花粉でないと受粉できず、その仲介役として活躍するのがみつばちです。
開花直前に養蜂家さんからレンタルしたみつばちの巣箱を梅畑に置きます。
開花期の天候の影響
気温が11度を超えるとみつばちは活発に飛び始めて受粉作業が本格的に始まります。
当農園がある和歌山県田辺市では南高梅が開花する2月中下旬頃は、
晴れると日中の最高気温は15度くらいになりますが
冬らしい厚い雲に覆われた曇天の日には10度ほどでみつばちが活発に活動できません。
風や雨が強いと、みつばちが活動しないので受粉作業を行われず、
着果不良や収穫量減少につながる可能性があります。
安定しない収穫量と価格
このように南高梅の生産量は年によって大きく変動し、これが販売価格にも影響を与えます。
2020年は凶作ともいえるほど収穫量が少なくなったり、好条件が揃い豊作が続くこともありえます。
毎年4月頃には着果を確認し今年の収穫量をおおよそ予想することができるのでSNSや記事などで発信していきます。
野生のニホンミツバチの保護とこれから
地球温暖化や野生のニホンミツバチの減少などの環境変化も、南高梅の栽培に新たな挑戦をもたらしています。
養蜂家さんから巣箱をレンタルしますが、野生の二ホンミツバチの影響も大きいので
巣箱を設置するなどニホンミツバチの保全活動などにも力を入れていきたいです。
現在の自然環境に適した生産技術を研究し
みなさんに 「うめしごと」 を楽しんでいただくため良質な南高梅栽培を行っております。
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