南高梅の糖度はどれくらい?青梅・木熟・完熟で比較してみた

こんにちは。和歌山県田辺市の梅農家、農家のやまさきです。

今回は「南高梅の糖度ってどれくらいなんだろう?」とふと疑問に思い、実際に計測してみました。

糖度とは

糖度計(屈折計)は一般的に「糖度」と呼ばれるBrix値(ブリックス値)という単位を測定します。
たとえば、砂糖1g+水99gの1%の砂糖水は「Brix値1」とされます。

ただし、糖度が高ければ単純に甘く感じるとは限りません。
例えばイチゴとレモンは、どちらも糖度が10%前後と言われていますが、味の感じ方は大きく異なります。

味わいには、糖度だけでなく塩分やクエン酸の比率も大きく関わってきます。

計測器

今回の測定には ATAGO N1 糖度計 を使用しました。

この糖度計は、今年(2025年)中古の倉庫を購入した際に、前の使用者が置いていったもので、校正などは行っていません。その点はご了承ください。

糖度計(屈折計)ATAGO N1の画像

果汁を青い測定面に1〜2滴垂らし、光の屈折率から糖度を測定する仕組みです。

糖度計に梅の果汁を垂らしている画像

測定前にはきれいな水で測定面を清潔にし、覗くと次のようなラインが見えます。

※何も垂らしていない場合は全体が青く表示されますが、糖度のある果汁を垂らすと、下から境界線が現れます。

糖度計を覗いた画像

測定対象の南高梅

2025年6月25日に収穫した南高梅を、熟度の違いによって以下の3種類に分けて測定しました。

  1. 青梅:硬く、緑が濃い青々しい梅(爽やかな風味の梅シロップに最適)
  2. 木熟南高:黄色味がかり、香りが良く、触ると少し弾力がある(甘みがあり芳醇な香りの梅シロップに最適)
  3. 完熟南高:自然落下し、芳醇な香りと柔らかさが特徴(家庭で出来る梅仕事の梅干しに最適)
南高梅の熟度の違いを比較した画像

測定結果

① 青梅

果汁を垂らして測定すると、約6%の箇所にラインが出ました。
他の青梅でも、おおむね
5〜6%の糖度でした。

青梅の糖度を示した画像

② 木熟南高

やや黄色味を帯びた木熟南高を測定したところ、7%のラインが出現。
他の木熟南高もおおよそ7%前後
の値でした。

木熟した南高梅の糖度を示した画像

③ 完熟南高

完熟南高は果肉が非常に柔らかく、押しつぶすと果汁よりも果肉のほうが先にあふれてしまい、うまく測定できませんでした。

写真ではうまく撮影できませんでしたが、おおよそ9%のラインが出ました。
他の完熟南高も試したところ、最高で12%の梅もありました。
そのため、完熟南高は糖度10%前後と考えられます

完熟した南高梅の糖度を示した画像

まとめ

種類    糖度(目安)
青梅    約5〜6%  
木熟南高  約7%   
完熟南高  約10%前後 

梅と氷砂糖で梅シロップをつくる「梅仕事」をする際に、使用する梅の熟度によってどのような違いが出るのか、詳しく解説した記事もありますので、ぜひそちらもご覧ください。


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